JOURNAL

変形地の家 変形地の家 07

5人家族の程よい距離感を保つ
広がりのある空間

変形地の家 × スキップフロアのある家

BEFORE 施工前

庭と駐車場がある台形の土地

駅から徒歩7分の住宅地にあるT様邸は都市計画道路に面しており、今後開発が期待されるエリア。
三角形をしたT様の祖父の土地(約100坪)。その一部にある庭と駐車場を宅地にするため台形をした変形地(43坪)にT様邸を建てました。
※都市計画道路とは、市街地の道路条件を改善するためや計画的な都市づくりのために、都市計画の一環として作る道路のこと。

狭小住宅の設計と施工を
駆使して広さを確保

台形をした土地、隣には祖父の家、そばには都市計画道路建設予定といったレアな条件がある上、5人家族ということで大規模な家を求められていたT様。
狭小住宅で用いる設計と技術を発揮すれば、43坪の中規模な敷地でも大規模住宅並みの広がりを感じるジューケンらしい家になりました。
面積はあるけれど敷地を十分に生かせない場合や、中規模な敷地に大きな家を望まれる方にも、設計で突破できるという可能性を見出す好事例となりました。
(ジューケン 一級建築士/吉川)

AFTER 施工後

「え、狭い!?」
基礎工事の段階で絶望したけれど

ーー玄関を開けていきなり中庭があって驚きました。L字の玄関でちょうど中庭とセットのように見えますね。

家に来る人はまず中庭に目が行きますね。中庭の向こうは和室で、中庭が和室の縁側のようにもなっています。

ーー中庭と和室の高さが同じだからウッドデッキが縁側にもなるんですね。

始めは中庭6帖、和室8帖くらいの広さが欲しかったけれど、生活してみると中庭5帖と和室4.8帖で十分でした。

吉川

Tさんはふくよかな大きな家を求めており、この台形の敷地では無理だろうと思いながらジューケンに来られ、狭小住宅が得意な当社の技術を使えば可能だとお話ししました。

玄関から中庭、和室、リビング、キッチン、スキップフロアなど空間のつながりを提案してもらい、限られた敷地でも工夫次第で広がりが出るなんて知りませんでした。

実は、基礎工事のコンクリートで間取りが見えた時には絶望しました。「こんなに狭いの? ここが中庭?」と。営業担当の方に言われたのが「みなさん同じことを言われます。基礎の段階では狭いと思っても次第に広く感じますよ」と。

ーー43坪台形の敷地でも広くなると希望を持ったのに基礎で絶望とは! 気を取り直したのはいつですか?

上棟で柱が立ち、空間をイメージできたので安心しました!
一番重点を置いていた中庭だったので5帖がどれくらいなのか体験しようと図面とメジャーを持って他の展示場へ行き、これくらいか~と測りました(笑)。

ーーそれくらい不安だったんですね(笑)。

吉川

中庭の他に窓やLDKとのつながりを作り、吹き抜けを取り入れることで圧迫感が出ないようにしています。「広がりという可能性を作る」のは、面積に限りがある狭小住宅の設計と同じなんですよ。「いかに大きく見えるか」を施工担当と考え、大工さんをはじめ現場で働かれている方のおかげで完成しました。

地震に強いJWOOD工法で
騒音や振動をシャットアウト

ーー他社にも相談に行かれたのですね。

「広島 家 おしゃれ」で検索して出てきたのがジューケンさんで、HPに載っている三角の家が印象的でした。5社で検討しましたが、デザインも機能性も資金計画も行き届いていたジューケンさんがダントツでした。

地震が心配だったので、JWOODを採用しているのも決め手でした。

ーーJWOOD工法のことを教えてください。

吉川

JWOOD工法とは多層木骨フレーム工法と言い、耐震性・耐久性に優れています。強靭な梁と接合金物で作るため、通常の木造建築の1.5倍の曲げ強度(亀裂や破壊に耐える力)があります。頑強な構造とデザインを両立させる縁の下の力持ちで、当社の標準仕様です。

吉川さん、もっとJWOODをアピールしたほうがいいですよ!
他社はしっかり宣伝しているけど、ジューケンさんはしれっと言う程度(笑)。地震に強い家とそうでない家では雲泥の差です!

吉川

当社は差別化できるポイントがたくさんあって、JWOODが後手後手になるんです(笑)。

ーー都市計画道路が完成すると交通量が一気に増えるから、日常の騒音や振動も心配ではないですか?

前は賃貸の一軒家に住んでいて、線路が近く電車が通るたびにテーブルに置いていた携帯が揺れる(笑)。この家も線路に近いけれど音は聞こえないし振動もなし。ジューケン標準仕様のJWOODなので安心です!

ーー話は変わって、かなり広いスキップフロアですね。

吉川

このスキップフロアは「第2リビング」と呼んでいて、下の和室と同じ4.8帖あります。

ここにリクライニングチェアを置きたかったんです。

ーー吹き抜けと中庭に面しているから一段と明るくて広々。第2リビングとは納得です。一人で過ごしたい時にちょうどいいですね。

お風呂上がりは風に当たりながら中庭で肌の手入れをして移動し、リクライニングチェアに座って髪を乾かします。引っ越してから一人で過ごす空間と時間ができて癒されます。

吉川

今回の計画設計は吉川で、実施設計は入社2年目(取材当時)の森本が担当しました。

森本

広いスキップフロアにするには、表には見えない構造設計が特に難しいと痛感しました。吹き抜けも大きく取ったので梁の太さも重要になります。

ーー梁は見えないので考えが及びませんでした。骨組みの構造設計は耐震強化の意味でも重要ですからね。

森本

下の和室はリビングより20cm下げていますが、断熱も絡んでいるので大変でした。

吉川

要望を諦めると夢がどんどん小さくなってしまうし、手間がかかるから大手メーカーはやらない場合も。デザインの表面的な良さの裏にはたくさんの工夫があるんです。

居心地のいい家で体調よく、
ストレスもなくなった!

夫は身長182cmあるんですが、上から降りる時に首を傾けていないのには驚きました!

以前は階段に頭をぶつけないように避けながら降りていましたが、首を傾けなくていいのでストレスがなくなりました!

ーー3人のお子さん(11才・8才双子、取材当時)も180cmを超える可能性があるし、危険を回避した家ですね。

あ、最近「めまいがする」って言わないね。前はしょっちゅう言ってたけど。

そうそう! 引っ越してから体調がいいんです。朝は自然と目が覚めるし。前は子どものランドセルや帽子がリビングに出しっぱなしで、いろんな色が目につきストレスを感じていました。

ーー育ち盛りのお子さんがいるとは思えない。すっきり片付いていますよ。

子どもの物は「子どもコーナー(クローゼット2.6帖)」にしまえるし、キッチンの収納には家電や水筒などをしまって隠せるようになりました。以前はひとつの部屋に家族が集まっていましたが、今は子どもと程よく距離を保てるし、生活音も気にならなくなり、めまいも肌荒れも減りました。

ーーお風呂上がりの一人時間で自分を労るゆとりもできましたしね。

収納と動線のおかげで家事もラクになりました。それと、冷凍庫を納めるスペースがシンデレラフィットだったんです! 冷凍庫の存在感が消えました。

森本

実はギリギリのところを狙いながら攻めました(笑)。男の子3人いらっしゃるし広い家と収納が欲しいと言われ、共感しながら設計しました。

吉川

冷凍庫を収納している反対側に和室の押入れがあり、階段下のスペースを生かしています。

2階は子ども部屋3つとスタディーゾーン、夫婦の寝室があるんですが、今は5人とも和室で寝ています。予定外ですが、畳の上で寝るのは新鮮です。

ーー中庭に面した和室で気持ちよく眠れそうですね。

飼っていないのに夜は中庭で鈴虫が鳴き、月明かりも入ってきます。

よく眠れるし居心地がいいので、自律神経が整ったのかも。子どもたちも自主的に植物の水やりをするし、片付けもできるようになりました。

ーー引っ越してから心も体もいい方向に向かっていますね。

吉川

家を建ててから風邪を引かなくなった、健康面がよくなったと施主さんに言われます。健康住宅を謳ってはいないけれど(笑)。

森本

住み心地がいいという感想が聞けて嬉しいですね。おしゃれな家具が入り、生活している様子を見せてもらうと達成感があります。

Data:廿日市市T様邸

家族構成
夫婦+子ども3人
敷地面積
145.97㎡(44.15坪)
建物面積
128.64㎡(38.91坪)
竣工
2025年5月31日

「変形地の家」の施工事例

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